フォトニクス研究室

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  • 本田 徹 教授

太陽光下でも利用可能なディスプレイを
実用性を加味し、シンプルなLEDの制作を目指す

携帯電話やカーナビゲーションなど、小型情報端末にはディスプレイが不可欠な時代です。現在、液晶や有機ELなどが使用されていますが、太陽光下では非常に目視しづらい弱点があります。駅前などで見かける屋外ディスプレイは、発光ダイオード(LED)を画素に用いたLEDディスプレイが使用されています。太陽光に負けない明るさが出せるのです。これを小型端末に搭載する、マイクロLEDディスプレイ実現に向けた研究を中心にしています。マイクロLEDは、数十ミクロンの大きさなので、その製作、集積化方法は簡単ではありません。また、可視光の波長がサブミクロンなので、光の制御が重要となります。この辺を中心に研究しています。また、最終的には製造コストが鍵となるので、いかに「シンプル」に集積化LEDが製作できるかを意識して研究を進めてゆきます。学生の発想が新しい扉を開くことがあります。学生の創造性を活かすゼミ運営を心がけます。

卒業式にて

新年度初めには、研究室の実験設備に慣れてもらうため、「ミニ実験(簡単な発光素子製作)」を実施してもらいます。大学院生と一緒に実験し、研究の進め方を学びます。週1回のゼミでは、卒論の章立てに沿った発表・討論を行います。研究室には4つ程度のグループがあり、大学院生と一緒に研究を進めてゆきます。グループの研究テーマに基づき、各人・個人テーマを設定してゆきます。ゼミなど、研究室行事以外に縛られることが少ないように配慮し、自主性を重んじます。就職活動も行うことになる方もいると思います。その辺の相談もしっかり行います。

研究室所属学生メッセージ

吉田 将吾(修士1年)

学部の授業で光半導体に興味を持ち、発光ダイオード(LED)や太陽電池のような光に関連する研究を行っているフォトニクス研究室を選びました。

私は現在Mist CVD法と呼ばれる結晶を作る技術を用いて窒化銅という化合物を作っています。窒化銅は現在太陽電池の材料として広く用いられているシリコンに変わる新材料として薄膜太陽電池への応用が期待されています。Mist CVD法は歴史の浅い手法であり酸化物の製作が主流となっており、窒化物に関する研究はほとんどされていません。そのため、常に新しいことに挑戦しているという意識を持って研究を行うことができるという部分が私の研究テーマの興味深いポイントであると感じています。

研究活動では他研究室との協力や、他の外部研究機関との共同研究など研究室内にとどまらず幅広く活動できる点が魅力です。私の研究テーマとしては将来的に窒化銅を用いた太陽電池の製作を目指しています。

研究室紹介動画